明るさの種類と単位④

ここまでで光の明るさに対する指標として、光エネルギー (W)、光速 (lm)、照度 (lx)、光度 (cd)を見てきました。

最後は、輝度です。

輝度

「輝度(きど)」とは、光っている面がどれくらい明るく見えるかを表すものです。
私たちがスマートフォンの画面やLEDライトを見たときに「まぶしいな」「見やすいな」と感じる、あの“見た目の明るさ”のことです。

以上をまとめると次のようになります。

用語 説明 単位
光エネルギー 光が持っているエネルギーそのもの ワット(W)など
光束(こうそく) 光源から出る光の全体の量 ルーメン(lm)
光度(こうど) 特定の方向に向けて放たれる光の強さ カンデラ(cd)
照度(しょうど) ある場所に届いている光の量 ルクス(lx)
輝度(きど) 光っている面の見た目の明るさ カンデラ毎平方メートル(cd/m²)

これらは光の明るさについての大切な指標です。それぞれの特徴を以下に述べますので、ご購入の際の一つの目安にしてください。

  • 光束・・
    ・明るい電球(光束が多い)で机を照らせば、机の上の照度が高くなります。
  • 輝度・・
    ・同じ照度でも、白い机は輝度が高くまぶしく感じ、黒い机は暗く見えます。
    ・テレビやスマホ画面の明るさ設定は、実は輝度を調整しています。
  • 光度・・
    ・スポットライトのように、特定方向へ強く光を出すものは光度が高いといえます。
  • 光エネルギー・・
    ・そして、それらを動かすための電気の力(エネルギー量)がワット(W)です。


参考文献

牟田 淳(2011).『あかりと照明のサイエンス』.オーム社/開発局
安斎哲(2018).『世界で一番やさしい 照明』.建築知識
安斎哲(2021).『世界で一番くわしい 照明-最新版-』.株式会社エクスナレッジ