キッチン

キッチン

家の中で最も作業の多い空間なので、十分な明るさと見え方(演色性)が求められる機能的な場所です。

料理を作ったり、配膳の準備をしたり、作業量が多いキッチンの照明は、キッチンスペースを動きやすいように全体を照らす全般照明と、まな板で食べ物を切ったり、火を使っての調理など手元を照らす作業灯が必要です。

全般用の照明は、一般的にシーリングライトやダウンライトが使われます。

作業灯の照明は、包丁で食材を切ったりする時、目を使っての集中作業になりますので、昼光色の蛍光灯(太陽に近い白色)が良いように思われます。
リビングやダイニングキッチンと連続で繋がっているキッチンの場合、一体感を出すために電球色を使用する場合もありますが、作業灯は、一時的な使用になるので、リビングやダイニングでくつろぐ時は、消すこともできますし、調光できるものにしたり、必ずしも電球色で統一しなくても良いのではと考えます。


食卓を囲むテーブルは、お料理が美味しく見えたり、共に過ごす家族の表情が豊かに見える電球色の照明が一般的です(上のキッチン・ダイニングルームのイラストでは、分かりやすくするため椅子が1脚しか描かれておりませんが)。

食事が主な目的ですが、パソコンや勉強などにも使用するスペースでもあり、座ってからの作業で、比較的動きが少ないため、ペンダントライトなどの照明が好まれます。
ペンダントライトは、照らす範囲が全般照明より狭いので、窮屈さを感じてしまうかもしれません。部屋のスペースにフロアスタンドを置いたり、ダウンライトを他に設けることで、空間の広がりを演出することができます。さらに、リビングとダイニングの照明はオンオフのスイッチを別々に設置しましょう。

キッチン・ダイニングは、カフェで過ごすような時間を与えてくれます。居心地の良い空間するために、食器やコップだけでなく、照明も自分好みにまとめると良いですね。特にペンダントライトは、個人の個性が分かれるところなので、とことんこだわって、これだ!と思うものを見つけてください!


参考文献

安斎哲(2018).『世界で一番やさしい 照明』.建築知識
安斎哲(2021).『世界で一番くわしい 照明-最新版-』.株式会社エクスナレッジ
Re:CENO(リセノ)(2023).『ナチュラルヴィンテージで作る センスのいらないインテリア プロが教えるセオリー&アイデア』.翔泳社