明るさの種類と単位

照明器具を選ぶとき、「どれくらい明るいのか?」というのは、とても大切なポイントです。
けれど、照明の明るさにはさまざまな単位があり、「何を基準に選べばいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

実は、光の世界には「ワット」「ルーメン」「ルクス」「カンデラ」「輝度」など、いくつかの明るさに関する単位があります。これらはそれぞれ意味や役割が異なり、光の量や広がり方、見たときの明るさを表すために使われています。

このページでは、これらの光の単位がどんなものなのか、そしてどのように照明選びに役立つのかを、わかりやすく解説していきます。 明るさの基本を知ることで、自分に合った照明がきっと見つかるはずです。
それでは、いっしょに明るさの単位について学んでみましょう。

1秒間に消費される電気エネルギーの量を表すものです。

光の明るさを定義するものではないので、10Wと40Wの電球を同じ時間光らせた場合、40Wの電球の方が、消費エネルギー量が大きいということになります。

エネルギーの単位として広範囲で使われているのが、

ジュールは、エネルギー、仕事、熱量、電力量などを表す国際単位です。

例として、熱エネルギーについて説明しますと、
ジュールは熱エネルギーの単位である カロリー (cal) に換算することができます。

食べ物が持つカロリーは、その食品がもつエネルギーが、どれだけのジュールに相当するかを表すことができます。

電気エネルギーについても、ジュールで考えることができます。
電気エネルギーとは、電力と時間の関係になってきます。次のような関係式があります。

つまり、1秒間に消費される電気エネルギーの量を表すワット = W と ジュールの関係は、

→ 100Wの電球を10秒つけると1000Jのエネルギーを消費することになります。

このように、

・ワット(W)は「瞬間的な電力」、

・ジュール(J)は「一定時間に使ったエネルギー」という違いがあります。

100Wの電球を10秒間に消費するエネルギーは1000Jという電気エネルギーが発生し、

ワットは、照明の明るさではなく、

ということをご理解いただけたらと思います。

参考文献

牟田 淳(2011).『あかりと照明のサイエンス』.オーム社/開発局
安斎哲(2018).『世界で一番やさしい 照明』.建築知識
安斎哲(2021).『世界で一番くわしい 照明-最新版-』.株式会社エクスナレッジ