色温度とは

色温度については、次の3つの知識を得れば理解できます。

一般的に使われているのは、みなさまお馴染みの「摂氏温度=℃」。標準気圧で水が凍る温度を0度、水が沸騰するを100度としています。
この2点の温度差は、100。
逆に100と定義すれば、100等分したことになり、その100分の1を1度。と定めています。
他の温度の単位で、「華氏温度°F」(かしおんど)と言われるものがあります。同じ原理で、水が凍る温度を32度、水が沸騰する温度を212度としています。この華氏温度には由来があるそうですが、今回は省略します。

この℃とか°Fとかを日常で温度の単位として使っているのですが、特定の学問分野「熱力学」や「物理学」においては、

という単位が使われています。K = ケルビンはあまり馴染みがないように思われます。
熱力学や物理学では、熱エネルギーという視点から物事を考えるため、絶対温度が必要となってきます。
熱エネルギーとは、原子や分子の動きから生じるもので、温度をどんどん下げていくと-273.15℃あたりから、原子や分子は全く動かなくなり、熱エネルギーはゼロとなります。このゼロの状態を絶対温度0度と考えます。

絶対温度は0度以下にすることが出来ません。

物体を熱していくと色が変わります。黒色の鉄は、熱していくと赤に変わり、さらに温度が上がると橙色→黄色→白→青白色へと変化します。つまり温度によって色が分かる、温度によって決まった色があるということになります。

光を全く反射しない黒色の物体の絶対温度(単位をケルビン = K)で表し、黒色物体の温度と色の関係を表したものが、「色温度」です。

黒色物体は様々な温度に加熱されると、鉄のように温度上昇に伴って、赤色、黄色、白色、青白へと変化します。つまり色温度が低いほど赤みがかった色、色温度が高いほど青みがかった光の色となります。

自然界の色で考えてみると、
赤みがかった日の出や夕焼けの色は2000K、白い、昼間の太陽光は、5,500K~7,500K、晴天の青空は、12,000K、曇り空は8000Kとなります。

自然界の色の変化で分かることは、色温度が低い日の出や日没、色温度の高い日中、ヒトもその一日の中で朝起きて夜眠るまで、外の色の変化を感じながら生きているということです。

人工的な色温度(照明器具)については、
ろうそくのような赤みがかった光は、1,800~2000K。蛍光灯やLEDの中でも、黄色味があるの電球色は、2,800~3,000K、昼白色は、4,200~5,000K、昼光色は6500Kです。

オフィスなどの仕事場は4000K~6500Kの照明が用いられ、パソコンのディスプレイの白は、9000Kを超えるものが多いです。

低い温度では、落ち着いた感じの光となり、高い色温度は、明るく活動的な色となります。
これにより、ヒトは日中や仕事に集中する時は、色温度は高くなり、夕方から夜にかけてのリラックスタイムは、色温度を低くすることが求められています。