Glare=グレア
グレアとは「まぶしい光、ギラギラと輝く光」という意味で、照明用語では、まぶしくて視界が阻害されるという不快感を指します。
夜間の対向車線のヘッドライト、昼間の太陽光、室内でのディスプレイの画面への映り込みなど、視界が遮られ、とてもじゃないけど見てられない耐えられない状態のこといいます。
グレアをネーミング分けしていきましょう。
減能(不能)
太陽光や照明器具の光が直接目に入って、見えにくくなることを減能グレアといいます。夜に車を運転中、対向車のヘッドライトが目に入り、まっすぐ外を見れなくなってしまう状況などのこといいます。
不快
露出したままのランプや照明器具が数多くあり、直接目に入らなくてもまぶしさを感じることを不快グレアといいます。この場合、光源との間にルーバーや光を通す布製のパーテーションだったり、光を拡散させるような工夫が必要になってきます。
間接(反射)
テレビ画面やパソコンのディスプレイ、額装した絵画や写真などには、ガラスやアクリルなど、透明カバーがついています。そこに室内外の光が映り込んでしまい、文字や映像、画像が見えなくなることがあります。このような状態のことを間接グレアもしくは反射グレアといい、光源との位置関係やコントロールできる照明器具などを選ぶ必要がでてきます。
照明を選ぶ際の基礎知識として、様々な角度から「光の明るさ」を示す用語を知ってください。
光速
光源から出る光の量のこと。単位はルーメン=lm。数値が大きいと明るいことを表します。
光速は、照明の種類によって違います。消費電力が40Wでも、白熱電球の光速の量は485lm、白色蛍光灯は3000lmと光速の量は6倍以上になる。
詳しくは、>>明るさの種類と単位② 「ルーメン」へ
照度
光源からの光がある部分(面、場所、スポット)にどの程度降り注いでいるかを表します。単位はルクス=lx。直射日光下の照度は、10万lx。室内の窓際は、2000lxです。対して、オフィスの照明は300~750lxで、自然光と人工の照明では、大きな違いがあります。照度は、JIS=日本工業規格で、推奨照度が規格されています。
詳しくは、>>明るさの種類と単位③ 「ルクス」へ
光度
光源からある方向に出る光の強さのこと。単位はカンデラ=cd。光源からの光は、どの方向からも同じ強さの光が出ているわけではなく、方向によって異なります。これは角度によって出る光速の量が違うためです。
詳しくは、>>明るさの種類と単位③ 「カンデラ」へ
輝度
光源そのものや照らされた周囲(面)の輝き(明るさの度合い)のことで、単位は1平方メートル/カンデラ=cd/平方メートルで表します。見る方向や角度によって変わり、照明が同じでも、条件によって輝度は変わってきます。笠つきの照明器具を、光源(この場合、電球)笠で隠れている位置から見るのと、真下から見上げるのでは、明るさの感じ方は違ってきますし、室内の壁が黒いか白いかでも感じる明るさ=輝度は違ってきます。
詳しくは、>>明るさの種類と単位④ 「輝度」へ
牟田 淳(2011).『あかりと照明のサイエンス』.オーム社/開発局
安斎哲(2018).『世界で一番やさしい 照明』.建築知識
安斎哲(2021).『世界で一番くわしい 照明-最新版-』.株式会社エクスナレッジ